僕が介護の仕事を始めたのは今から20年前。当時は介護職より保育の仕事に就きたかったけれど求人もなく、通っていた専門学校の先生の勧めを受け老人保健施設に就職した。
仕事よりも余暇の方が大事で、遊び中心、余暇のおまけに仕事してあいるような生活を何年もしていた。
師匠との出会い
働き出して8年くらい経った時一つの出会いがあり、仕事に対する考え方、取り組み方が大きく変わった。
それは勝手に介護の師匠と呼んでいる介護アドバイザーの青山幸広さんとの出会いだった。
すでにその頃から全国各地を飛び回っていた青山さんはなんとも言えない和やかで人を包み込むような、それでいて時に厳しく仕事に誇りを持っていた。
介護の仕事って?
青山さんと言えばまるでイリュージョンのような移乗技術が有名なのだが、僕は今でも初めてあった研修の最初に聞かれた問いが忘れられない。
その問いは
「介護ってどんな仕事?小さな子供に聞かれたらなんて答える?」
というものだった。
みなさんだったらなんと答えるだろう?介護職でない方も自分の仕事に置き換えると面白いと思う。
この質問の答えにはその人の仕事観(介護観)が現れる。
技術も高度なことを教えてくれるし専門的な答えに違いないと思い、僕は本に書いてあったことを受け売りで答えた。
はたして青山さんの答えは至極簡単で
「じいちゃんばあちゃんを元気にすること!」
簡単すぎてあっけにとられたことを覚えている。当時はそうだよなーくらいに軽く捉えていたけど、人に教える立場になった今はその答えが何と理にかなっているのかと驚く。
利用者さんを元気にする、介護の仕事がこの言葉にすべてつながる。
例えば掃除一つ取ってもそうだし、もちろん食事、入浴、排泄の3大介護の場面でもそうだ。利用者さんを元気にすることが目的になるとどんな場面もこだわってできる、こだわりたくなる。
皆さんも自分の仕事観を見つめてみるとやりたいことが見えてくるかもしれない。
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